ウィー・ウィリー・ウィンキー

ウィリー・ウィンキー

『Wee Willie Winkie』
 Wee Willie Winkie runs through the town,
 Upsatirs and downstairs in his night-gown,
 Rapping at the window, crying through the lock,
 Are the children all in bed, for now it's eight o'clock?
 

『ウィー・ウィリー・ウィンキー』
 ちっちゃなウィリー・ウィンキー 街の中を駆け回る
 寝巻き姿で階段を 上って下りての繰り返し
 窓をコンコン叩いては 鍵穴越しに叫んでる
 「子供たち寝たかい? 今はもう8時だよ」
 


マザー・グース(英国伝承童謡)のひとつ。夜、眠る時間になると現れるウィリー・ウィンキーです。


"wee(ウィー)"は小さいという意味。"Willie Winkie(ウィリーウィンキー)"は眠りを擬人化した「眠りの精」のことだといいます。
なかなか寝ようとしない子供に歌ってきかせる子守唄のようなマザーグースです。
原作といわれる古いスコットランド童謡では、本来もっと長い歌をしていました。ウィキペディアに長いバージョンが載っていますが、結構乱暴な感じのする歌です。また、「今はもう8時だよ」も昔は10時でした。子供が寝る時間にしても、8時は結構早いですね。


眠りを誘う存在としては、『サンドマン』『ダストマン』と呼ばれる場合もあります。ドイツ語だとザントマン。意味はそのまま「砂男」です。ウィリー・ウィンキーが寝巻き姿の子供で想像されるのに対し、サンドマンは姿の見えない妖精、もしくは砂の入った袋を持つ老人の姿をしているといいます。この砂を振りかけられて目に入ると、目を開けていられなくなるほど眠くなるという睡魔です。ドイツでは、子供が眠らないと「ザントマンがやってくるぞ」といって脅かすそうで。確かに砂を掛けてくる老人が来たら怖いですね…催眠効果を持つ砂かけ婆みたいな感じで。
ホフマンの短編『砂男』はこのサンドマンをモチーフにした小説です。『砂男』でのサンドマンは、砂をかけて眠らせるだけでなく、眠らない子供の目を奪い取る恐ろしい存在となっています。小川未明の童話『眠い町』にも、何でも眠らせる砂を持つ老人が出てきました。この話の場合、眠らせるのは生き物だけに限らず無機物だろうとお構いなしに眠らせていましたが。

ところで、実はドラえもんにも『砂男式さいみん機』という道具が出てくるそうです。
結構有名だなぁ、サンドマン。



(主な参考文献:鳥山淳子『映画の中のマザー・グース』、藤野紀男『図説マザーグース』、谷川俊太郎『マザー・グース1』)
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[ 2013/04/14 11:31 ] マザーグース | TB(0) | CM(0)

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