古のもの(クトゥルフ神話)

>古のもの


『古(いにしえ)のもの』(Elder Thing、Old Ones)

クトゥルフ神話に登場する知的生物。樽のような胴体に、五芒星形の頭部と擬足、五枚の翼と触手を持つ。
宇宙から飛来し、太古の地球を支配していた。食用あるいは使役のため、新たな生命体を創り出し独自の文明を発展させた。やがて他種族との争いや、使役生物ショゴスの反乱などによって衰退していった。


H・P・ラヴクラフト『狂気の山脈にて(At the Mountains of Madness)』より。(『ラヴクラフト全集4』所収)




植物か動物かもよくわからない不気味な外見でありながら、クトゥルフ神話でも飛びぬけて人間らしい感性を持つ『古のもの』。
登場作『狂気の山脈にて』では、南極大陸の氷の下で冬眠状態にあったところを探検隊に発掘されます。目を覚ました『古のもの』は見たこともない生物(※人間)に取り囲まれ、仲間の体が解剖されてたりして大混乱。なんとか危機を逃れたものの、お次はショゴスの脅威に晒される。なんというか、苦労人すぎていっそ可愛いです。

ギレルモ・デル・トロ監督が、この『狂気の山脈にて』を映画にしたいという話がありましたが…どうなったんでしょうね。是非とも映像化してほしいところです。



ちなみに南極ホラーといえば、1982年のアメリカ映画『遊星からの物体X(The Thing)』。こちらも南極の氷の下から現れたという地球外生命体が登場し、生物に寄生しながら観測隊員を襲うというストーリーです。クトゥルフ神話の影響が示唆されているだけあって、かなり似たタイプのSFホラーでした。わりと古い映画なのですが、とても面白く、ちゃんと怖かったです。飛び上がります。
余談ですが、『南極料理人』(西村淳・著)という南極観測隊についてのエッセイがありまして(映画化されています。ゆっるいコメディで超面白いです。大好きです)。観測隊でビデオ上映会をしたというエピソードの中に、「南極の小さな基地でエイリアンが隊員の体に次から次に乗り移り、がんがん殺しまくるカーペンター監督の傑作『遊星からの物体X』はあまりにもその設定が自分たちの境遇にそっくりなこともあり、リバイバル上映はされなかった」という一文が書かれていました。
ただでさえ南極という閉鎖的環境の中、自分達と同じシチュエーションのホラーはさぞキッツいでしょうね…。

[ 2015/01/31 14:57 ] クトゥルフ神話 | TB(0) | CM(1)

オーレ・ルゲイエ

オーレ・ルゲイエ

『オーレ・ルゲイエ(Ole Lukøje)』

デンマークに伝わる精霊。睡魔。夜遅くまで起きている子供たちを眠らせ、絵の描かれた傘を広げて夢を見せる。良い子は楽しい夢を見せてもらえるが、そうでない子供には無地の傘を使い、深く眠り込んで何の夢も見ることができない。



オーレ・ルゲイエは、アンデルセンの童話『眠りの精のオーレ・ルゲイエ』に登場し、作中で詳しく描写されています。

オーレは様々な色に輝く絹の上着を着ており、腕に二本の傘を抱えています。足音のしないように靴は履かず、靴下だけを履いています。
夜、音もなく部屋に入ると、子供たちの目にミルクを吹きかけます。すると子供は目を開けていられなくなり眠ってしまいます。彼は眠った子供たちの上に傘を掲げて、色んな夢を見せることが出来ます。
良い子には絵の描かれた傘を広げ、楽しい夢を見せます。しかし行儀の悪い子供には無地の傘を広げ、何の夢も見せてはくれないのです。

また、オーレ・ルゲイエには同じ名前の兄弟がいます。
彼は人が亡くなるときに現れる、つまり死神です。黒いビロードのマントを翻し、銀の刺繍の入った美しい軽騎隊の制服を着ています。亡くなった人を自分の馬に乗せ、走らせながら二種類の話をします。
相手が良い人なら、馬の前のほうに座らせ美しい話を聞かせます。悪い人なら馬の後ろのほうに座らせ、気味悪く恐ろしい話を聞かせます。たとえ相手が震えて泣いても、馬にぴったりくっついて降りることは出来ません。



【参考文献】
・アンデルセン著、大塚勇三訳 『雪の女王―アンデルセンの童話 3』
・草野巧著 『幻想動物事典』
・英語版wikipedia 『Ole Lukøje

※同じ睡魔の紹介はこちら → 『ウィー・ウィリー・ウィンキー

2015年・年賀

あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します!

2015年おめでとう

羊年ですが、羊の出てくる怪談や妖怪話って何がありましたっけ。
特に思いつかなかったので、今年はほのぼの路線のイラストです。去年は馬のエグい話ばっかりでしたねぇ…。

[ 2015/01/01 18:56 ] その他・イラスト | TB(0) | CM(0)