沖縄の宝刀

那覇市歴史博物館にて、琉球国王・尚家伝来の宝刀が公開されています。

刀剣『千代金丸』『治金丸』『北谷菜切』の三点です。これらは年一度しか公開されず、しかも三点同時に展示されるのは珍しいです。
刀剣の公開日は4月4日(金)~5月7日(水)。(『ロイヤルカラーの黄色地衣裳』も同時公開)
今なら国宝の玉冠も特別展示されています。こちらは4月25日(金)~5月7日(水)まで。


公式サイトのデジタルミュージアムからも、収蔵品を閲覧することが出来ます。
『那覇市歴史博物館』デジタルミュージアム (「美術工芸・民俗資料」→「国宝・琉球国王尚家関係資料」)



同時公開ということで、今回は尚家所蔵の宝剣を三点全て見ることができました。
北谷菜切』は以前見に行った際に紹介していますが、『治金丸』と『千代金丸』は初めて見ました。


・『北谷菜切(ちゃたんなきり)』
振りかざすだけで何でも切ってしまう、という危険な伝説を持つ刀です。ドラマ『FE(ファーイースト)序章』にも登場しました。あのドラマ…続きやらないんでしょうか。


・『治金丸(じがねまる)』
宮古島の豪族・仲宗根豊見親が、尚真王へ献上した刀とされています。
なぜかこの刀にも、北谷菜切と同じ流れの妖刀伝説が伝わっています。


・『千代金丸(ちよがねまる)』
琉球北山国の王・攀安知(はんあんち)が持っていたとされる刀剣です。

北山城は難攻不落の城であり、城主の攀安知も武勇に優れた男だった。しかし1416年に中山国・尚巴志の軍勢による攻撃を受け、さらには腹心の部下である本部平原に裏切られる。攀安知は本部平原を斬り殺したが、敗北を悟ると城を守護していた霊石に向かい「私は死ぬが、貴様ひとりで生かしてはおけぬ」と叱りとばした。そして宝剣千代金丸を振り下ろし、石を四つに叩き割るとそのまま自刃した。あるいは自刃しようとするも、何故か千代金丸が鈍刀となって彼を死なせず、それを投げ捨て別の刀で自刃したとも言われている。千代金丸は城下の川に投ぜられたが、のちに川から拾った者が王家に献上したのだという。



後世の歴史書には、「武芸絶倫」で「淫虐無道」などと書かれてしまう攀安知…好きです。

はんあんち

本物の千代金丸を前にしてテンションあがりました。
片手打ちの刀、格好良いなああぁ。


折角の同時公開ですので、お近くの方は是非とも本物をご覧になってはいかがでしょうか。
[ 2014/04/30 22:12 ] 雑記 | TB(0) | CM(0)

月とバルーン(マザーグース)

What's the news of the day,
Good neighbour,I pray?
They say the balloon
Is gone up to the moon.


ご近所さん 今日のニュースはなんでしょう
彼らが言うに 月までバルーンが飛んだそう


※I pray=「お伺いしますが」という気持ちの丁重表現。
※「day」と「pray」、「balloon」と「moon」で韻を踏む。



この唄は、十八世紀末のヨーロッパで気球実験が大きな話題となったことに由来するそうです。1783年、フランスのモンゴルフィエ兄弟が気球の有人飛行に初めて成功し、その後も様々な人によって気球実験が行われました。
「気球が月まで届くのか」ということも当時の話題になったそうな…!




おまけ漫画。
「月にいた男」から続いてます。
ムーンとバルーン

月面行きバルーン(アダムスキー型)。

[ 2014/04/26 19:38 ] マザーグース | TB(0) | CM(0)

おきなわ妖怪さんぽ

沖縄の妖怪に関する本が出版されたので、ちょっと紹介。
小原猛と琉球怪団・著『おきなわ妖怪さんぽ』です。

妖怪さんぽ

沖縄の怪談が、イラストと地図付きで紹介されています。

『飴買い幽霊』『耳切り坊主』のようなよく知られた怪談だけでなく、『儀部鉄人』『稲福婆』『ナンガー坊主』などのあまり有名ではないと思われる話も書かれていました。子供向けの本かと思いきや、なかなかにエグい話もあったりして…とても面白いです。『仲西』や『ピキンキル』もいます!
絵が多く、フルカラーなので絵本を読んでいるような気になりました。挿絵は数名のイラストレーターによって描かれており、それぞれ絵柄も違います。私のお気に入りは、体中フジツボまみれの『稲福婆』と、良い神様なのに見た目が怖すぎる『メリマツノカワラ』。人魚の『ザン』は不気味ですが、化け猫女房は可愛いです。というか猫耳美少女だ…!

最後に収録されている「〈おきなわ〉妖怪講座」というコラムも良かったです。
沖縄の妖怪が一覧で紹介され、簡単な説明も付いています。有名どころからマイナーまでが、ずらっと並べてあるので便利です。


○○○

ちなみに4月20日に開催された、『おきなわ妖怪さんぽ』発売記念の朗読会にも行ってきました。開催場所は、ジュンク堂那覇店の地下一階イベント会場。
静かな店内に「なっかにっしへぇぇぇえええい!!!」の大声が響き渡るのは、いささかシュールでした。

…ナイス発声!!!
[ 2014/04/26 18:51 ] 雑記 | TB(0) | CM(0)

カテゴリについて

ちょっとお知らせです。
ブログ内のカテゴリを修正しました。


今まで「妖怪・怪談」カテゴリで一括りにしていたものを、

妖怪・怪談・伝説【その他日本】
妖怪・怪談・伝説【沖縄】
妖怪・怪談・伝説【海外】

これらの三種に分類しました。
【沖縄】と【海外】に当てはまらないもの、あるいはどちらにも当てはまるものを【その他日本】に入れています。
不便が生じるようなら、いずれまた変更するかもしれません。

今後ともよろしくお願い致します。
[ 2014/04/21 23:40 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

牡馬の祟り

沖縄県の具志川に伝わる伝説です。

「牡馬の祟り」 (『球陽外巻‐遺老説伝』第32話)

牡馬のたたり

昔、具志川の宇堅村に多真利(たまり)という人がおり、一匹の牡馬を飼っていた。多真利はこの馬を太らせて正月に食べようと思っていた。
十二月二十八日になると、多真利は斧を持ち、馬を殺すために野原へと連れて行った。連れて行く途中、馬は何度も悲しい声で鳴いた。野原に着き、多真利は馬に向かって斧を振り上げた。馬は四方へ向かって声高くいなないた。跪くように前足を曲げ、東を向き、また三度いなないた。深く首を垂れ、そして前足で目を覆った。しかし遂には斧で打ち殺された。
その後なぜか、多真利の家族は皆病気にかかって亡くなり、彼の一族は絶えてしまった。
さらには宇堅村の人が牡馬を飼ってもすぐに死んでしまい、それ以来牡馬は飼わなくなったという。


(参考:琉球資料研究会発行『琉球民話集』、月間沖縄社『沖縄の怪談』)



馬を屠殺したら祟られる…なかなか厳しい話ですよね。
跪いて目を隠すような馬は、正直怖い。

スレンダーマンとジェフ・ザ・キラー②

スレンダーマンとジェフ・ザ・キラーの漫画。
前回からの続きです。



桜の森の満開の下

桜の林の花の下に人の姿がなければ怖しいばかりです。

桜の森の


桜の森は満開でした。一足ふみこむとき、彼は女の苦笑を思いだしました。それは今までに覚えのない鋭さで頭を斬りました。それだけでもう彼は混乱していました。花の下の冷めたさは涯のない四方からドッと押し寄せてきました。彼の身体は忽ちその風に吹きさらされて透明になり、四方の風はゴウゴウと吹き通り、すでに風だけがはりつめているのでした。彼の声のみが叫びました。彼は走りました。何という虚空でしょう。彼は泣き、祈り、もがき、ただ逃げ去ろうとしていました。


(坂口安吾『桜の森の満開の下』より)

[ 2014/04/06 15:39 ] その他・イラスト | TB(0) | CM(0)

あかまんとさんと④

今日から新年度が始まりますね。
せっかく四月一日なので、赤マントさん漫画の小ネタでも。